Yahoo!ニュースで見かけたコメントに、なるほどと説得力のあるオンライン授業に対する批判がありました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e6043a3b088cd6968479431a3fffc8c74fcee9eenews.yahoo.co.jp
このダイアモンドオンラインの記事に付いたトップコメント
>>学びでなく、自習に近い状態が問題です。
近いうちに限界も来そうです。
確かに学生に聞くと、いくつかの授業のレポートなどが重なり、週に10以上のレポートの提出を求められることもあるといいます。
しかも、その提出はレスポンスがないことほとんどで、やらせっぱなしであることも、より学生たちのつらさを増しています。
仕事でも反応がない提出を強制され続けたら、嫌になりますよね。
読む教授側も量が多く、大変だとは思いますが、上手い対応を大学側にも求めたいと思います。<<
オンライン授業と言うと、質問しやすいだの、都合のいいときに受けられるだの、休憩を自由にとれるだのといったメリットばかり強調されている世の中です。
下の記事は立命館大学の白戸圭一教授が書いた、オンライン授業の反省です。非常に説得力があります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/32e94924c6912e84ea7f109ff949a4d224a1b829news.yahoo.co.jp
上のコメントでハイダリ強制収容所の「穴掘り」を想起しました。多少意味合いは違いますが、自分のやったことに対し何も反応がないと社会的動物である人間は衰弱するでしょう。
オンライン授業のストレス
私は早稲田大学の法学部2年生で試験中心なため課題は少なかったのですが、それでも提出課題は憂鬱の最大の原因になりました。www.youtube.com
大学生ではない方のために、課題提出がどのように行われ、フィードバックが返ってくるのか紹介します。
法学部の科目は一般教育科目(般教)、法律必修科目、法律選択科目、語学(英語・第2外国語)に大分されます。
一般教育科目の課題
私は歴史が好きなので、ヨーロッパ史とイスラーム史、そして社会経済学の講義を取りました。ヨーロッパ史の講義(リアルタイム授業)は課題提出が3回あり、それぞれ800字×2と1,000字。
このように期限が決まっていて、その期日までに提出する。その後提出しましたという機械のメールが来ておしまい。
イスラーム史の講義(オンデマンド)は毎授業400字程度のレビューシートを提出する。
全課題に対する提出コメントなし。念のため断っておくと、両授業とも受講者は数十人ぽっちです。
ヨーロッパ史では授業中に提出ありがとうございますと言われたが、イスラーム史は提出させっぱなし。
「提出ありがとう!」の一言も言えないのでしょうか?
そして社会経済学ですが、
個人チャットでレポートを受領したというメッセージがきた。これはデフォルトの仕様ではありません。
メールで送信しているため、先生が生徒を選択して、キーボードで打ち込まないとこないメッセージなのです。
さて、学生に配慮しているという寄り添う姿勢を見せるだけでもずいぶん違うと思いますが、デフォルト設定で、しかも採点も公開しないのはいかがなものでしょうか。
法律必修科目
5月時点で試験が無理そうだということになっていたので、若い先生(50代以下)を中心に新しく小テストが導入されました。小テストは評価の2割~3割を占めます。言い添えておくと、60歳以上の教授の講義は期末試験100%でした。
小テストの結果はその場もしくは1週間後に公開されるので、自分の単位取得まで試験で何点取ればいいのかおおよそ分かります。
私は物権法、債権総論、会社法の計8単位履修しましたが課題はなかったです。かなり良心的と言えますが、試験は参照自由なぶん凶悪な難易度になりました。
法律選択科目
中には毎講義で8,000字レポートを科す(課すのではない)現代家族と法という科目もあったそうですが、幸い私は選択しませんでした。ちなみに計88,000字のレポートは評価の2割にしかならなりませんでした。残りの8割は一発勝負の試験となり、阿鼻叫喚です。
https://www.wsl.waseda.jp/syllabus/JAA104.php?pKey=120000730I012020120000730I12&pLng=jp
法律必修科目同様、課題はほぼ課されませんでした。コロナに関係なく、水島朝穂先生の書評((A4・2ページ)は提出しました。
全科目通して、英米法だけ中間試験が課されましたが、45分で終わる程度でそれほど大変でなかったです。
運が良かったのか分かりませんが、法律「選択」科目であるだけに人によっては膨大なレポートを科される(誤字ではない)ようになったのは前述のとおり。
オンライン授業を恨むかどうかの、まさに命運分かれる結果となったでしょう。
語学
毎回宿題が出るのが英語、2外の宿命。面倒でもやらなくて困るのは自分だけなので、やるしかない。英語(ネイティブ)
英語(日本人)
和訳を2回提出しただけなのでそれほど負担はありませんでした。期末課題に対するレスポンスは無し。
10数人しか受講していないこともあって、添削されて返ってくきます。100点中何点かという点数も開示されるので、勉強が足りていたか(といってもDeepL使用なわけだが)どうかはっきりします。
なおこの先生は期末試験1週間前に試験を行うと告知した(他の科目は1か月前)ので、一気に株を急落させたことを申し伝えておきます。
大学の先生方にお願い
課題や小テストは数字で結果を公開してください。試験以外の課題や小テストが、成績に何割含まれるかは最初に言ってください。
試験をやるときは1か月前もしくは他の科目同じタイミングに告知してください。
できれば課題を「当たり前に」提出した子には少なからず報われますので一言労いの言葉をお願いします。
それだけで少なくとも真面目な子の気持ちは楽になりますから!
私は一部レスポンスしてくれた先生方のおかげで、不満を抱えながらも春学期フル単出来たと思います。以上お疲れさまでした!
ajin-kousatu.hatenablog.com